ものづくりは、これまでのような大量生産からデザイン性と機能性を併せ持つ少量多品種へと急速に移行しています。また、経済のグローバル化に伴い、従来のものづくりでは、次代にその技術を継承していくことが困難になってきています。これまで小規模製造業の方々や職人たちが蓄積してきた技術が廃れることなく、これからも継承、発展させていくために、私たちファクトリープロジェクトはデザインを通して協力できないかと考えています。
2003年に開催した「ひかりのかたち展」以来、私たちは多様な製造業の方々とデザイナーとの協働のありかたを模索してきました。ファクトリープロジェクトによる、小規模製造業の企業との商品開発、技術開発、展覧会の企画・運営・共催のなかで、共同作業への参加者は建築家、家具・プロダクトのデザイナーから、グラフィック・ウェブデザイナー、さらには構造エンジニアや写真家、編集者まで拡大し、各分野の専門家によるネットワークを形成しています.これらの専門家が製造現場の抱える問題に応じ弾力的に連携することで、商品開発からその流通、プレゼンテーションのあり方まで、ものづくりに関わる総合的なプロデュースを行うことが可能になります。
2006年11月にはこのネットワークの活動の中核となる「有限責任事業組合ファクトリープロジェクト」を設立登記しました。この組合は、様々なものづくり企業、デザイナー そして エンドユーザー間の活発なコミュニケーションを促すプラットフォームとして機能し、すぐれた技術・技能をプロダクト・グラフィック等様々な分野のデザインに定着し社会に送り出すこと通じ、持続可能なものづくりネットワーク形成に寄与することを目的としています。
有限責任事業組合 ファクトリープロジェクト
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