06.発熱との戦い
LEDといえばかつては半導体のチップを砲弾型の樹脂に封入した砲弾型LEDが一般的でしたが、近年、照明器具には、より多くの光束が得られる大電流型LED(パワーLED)が使われる様になってきました.
ただし、大電流型LEDは従来のLEDにくらべ10〜20倍の電流を流すことが可能である代わりに、放熱対策をしない場合は発熱によりランプが100℃以上になることがあります.LEDランプには一部樹脂製素材が使われている為、高温での使用はその劣化を早めることにつながります.
このため現在では、基板の材質を熱伝導率の高いアルミ製にすることでランプからの発熱を逃がすとともに、ヒートシンク(放熱板)を兼ねたアルミ製の筐体(ボディ/カバー)等と組み合わせることで、放熱性を向上させるなどの工夫が一般化しつつあります.こうした素材・構造の工夫の効果を前項の様々な計測設備により確かめながら開発を行うことにより、明るく長寿命(連続点灯で3〜5万時間の寿命:明るさが半減するまでの時間)な照明器具が生まれます.
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