製造業とユーザーをつなぐファクトリープロジェクト
平成19年度 東京都ものづくり新集積形成事業支援対象グループ

テクノラボ 

04.液状プラスチック

04.液状プラスチック

テクノラボ方式の基盤技術のひとつが、液状プラスチックの配合・成形技術である。

プラスチックとは鉄や石などの無機物ではないもの(有機物)で、熱や圧力で変形させて目的の形状を作ることができる(可塑性がある)素材の総称のこと。産業革命以降、石油を化学的に分解・精製・合成することが可能になり、様々なプラスチック素材が開発されてきた。広い意味では(高分子という意味で)漆やニカワなどの天然樹脂もプラスチックの仲間だが、一般的には石油から精製される合成樹脂を指すことが多い。第二次大戦後のエネルギー革命によって石油化学産業が発達することで急速に発展してきた産業だ。だからその歴史は実質まだ40年程度しかないという。

プラスチック製造過程では、原油から取り出される低分子量の基本物質を様々な方法で結合させて高分子化合物にする。合成し分子量が大きくなる(=高分子化)と、固体となってプラスチック特有の可塑性の性能を発揮する。この可塑性をもつ前の、分子量が小さい状態がをプレポリマー、またはモノマーと呼び、これが液状プラスチックの正体である。一般的には液状の特性から、小さな隙間に流し込んで防水したり、複雑な表面をコーティングしたり、配合によるタック(くっつき)性を利用したりすることが多い。

テクノラボでは、液状プラスチックの配合を変えたり様々なフィラー(混ぜ物)を混ぜたりして物性をコントロールすること、塗る・貼る・しみ込ませるといった加工法、さらに低硬度のエラストマー(弾力性物質)をつくることが可能である。

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