02.減圧造型鋳造法:Vプロセス
減圧造形鋳造法(Vacuum Sealed Moulding Process:以下、「Vプロセス」)とは、鋳型の材料となる砂を真空ポンプにより減圧することで造形する鋳造法です.
Vプロセスでは、まず原型に特殊な樹脂フィルムを被せた後に砂を充填し、この上にもう一度樹脂フィルムを被せ密閉し、砂を減圧することで密実化して鋳型に用います.こうした工夫により、Vプロセスには砂型鋳造と比べて以下に挙げる様な長所があります:
・粒度の細かな砂を型に用いるため原型を精密に再現できる. ・鋳型の表面はフィルムなので平滑な鋳肌が得られる. ・フィルムにより溶解した金属のまわりが良く薄肉の鋳物が得られる. ・鋳物砂には造粘材を含まないので再利用が可能.
写真は実物のカエデを原型にした鋳造品.平滑な鋳肌や原型を精密に再現できるVプロセスの特徴が良く表れています.
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