05.注型:鋳込み
鋳型の製作が終わると次は注型です.注型は前項の工程の後、枠をクレーンで吊り原型を支持していた土台を除去し、これまでと同じ要領で原型の裏面の鋳型を製作してから行います.
(写真左上)炉にセットされた坩堝(るつぼ)の中で約600℃に加熱され 融解されたアルミをすくい取る様子.後の切削加工を考慮し アルミには粘りのあるAC4Cという材種が使われている. (写真右上)炉で融解されるアルミは棒状のインゴットの形で納入されてい ます.鋳造後坩堝に残ったアルミは下に見える型に流して再び インゴットの状態にして保管しているとのこと. (写真左下)かけ声をかけ複数の湯口に一斉に融解したアルミを注ぐ様子. (写真右下)湯口の様子.注型は湯口に注いだアルミがもう一端の出口から あふれてくるまで行う.
注型の際に融解したアルミを注ぎ足すと、型の内部でアルミが冷めて硬化してしまい成形不良の原因なる為、複数の湯口に一斉にアルミを注ぎ、鋳型の中に一気に行き渡らせます.湯口からあふれたアルミははじめは赤熱していますが冷却とともに金属光沢を帯びていきます.素材が造形される感動的な一瞬です.
|